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本誌発行人/根岸伸之
掲載号: 2012年9月15日号
船長が好ポイント発見!
日立久慈港は今後、一つテンヤマダイが中心になる
その後は移動のたびにポツポツ程度、とても本来の釣れ方ではない。船中では竿を置いて横になる方も出始める始末だ。
船長は他船と密に連絡を取っているが、いずれも群れを見つけるまではいたっていないようだ。そんな状況がなんと10時過ぎまで続き、さすがの私も諦め気分となったとき、
「少し走ります」の合図。
船長は全速で北に向かって15分ほど走った。アンカーを投入して釣り始めると、船中数名に同時ヒット。上げてみると、待ちに待った25センチ級のショウサイフグ。それからは待望の入れ掛かりに突入する。
私も我慢できずにカメラを放り出して釣り始める。オモリ着底後、すぐに1メートルもタナを切って待っていると、クンクンという小さなアタリ。
すかさず合わせを入れると、グンと穂先が曲がり、一丁上がり。これまでの静寂が嘘のように、船中では歓声とどよめきと、掛け損ねた悲鳴が混じり合う、本来のフグ釣りとなってきた。
よい群れを当てた情報はすぐに伝わり、周囲には続々と他船が集まってくる。最初に見つけた宇佐美船長の手柄、操舵室を見ると少しだけ得意げな表情をしていたように思えたのは私だけだったろうか。
ところが、船中ではこんなときでも根掛かりに苦労している方もいる。船はアンカリングしているのだから、いちいちオモリを着底させる必要はない。1尾釣れたら道糸の目印を確認し、次回からはそのタナで釣ればいいのだ。
釣れているときこそ手返し、2本バリはフグを外すのに手間取るので、1本バリに替えるのも一つの手段だ。
こんな調子で1時間強を釣りに集中し、釣れたのはジャスト30尾。30センチ超級の良型は交じらなかったが、25〜28センチ前後の中型主体で、不満のあろうはずがない。
12時に沖揚がり。船中では23〜38センチを16〜60尾。30センチ以上は1割ほど、ゲストにはハナダイなどが交じった。
一時はどうなるかと思ったが、終わりよければすべてよし。フグ釣り初心者が多かったわがグループも全員ニコニコ顔でのご帰還だった。
さて当地のフグだが、スタートが出遅れたこともあって、本誌発売ごろには終了している可能性が高い。来期は7月初旬からのスタートとなるはずで、このレポートが参考になればと願うばかり。
今後、直重丸では一つテンヤマダイが狙いの中心になっていく。今夏、すでに他船では9キロ級の大ダイも記録されており、これから日立久慈漁港でもメインの釣り物となっていくはずだ。
[直重丸]宇佐美勝幸船長(右)と智大船長
Page1 入れ掛かり、と思いきや
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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。