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本誌発行人/根岸伸之
掲載号: 2012年9月15日号
入れ掛かり、と思いきや
小型はなし、良型も高確率で交じる
茨城県では7月19日に北部海域3カ所で行われたショウサイフグのモニタリングで、すべて基準値を下回ったことを受け、25日よりショウサイフグの出荷、販売自粛要請を解除した。
この日を待ってましたとばかりにスタートしたのが、日立久慈漁港の各船宿、一斉にショウサイフグ乗合が始まったのである。
例年よりスタートが遅れたこともあって、フグの釣り場は手つかず状態。開幕より束釣り連発、中には9時に早揚がりする船宿もあったほどだ。
根っからのフグファンとしてはいても立ってもいられなかったが、お盆を挟んで仕事や帰省も重なり、ようやく釣行したのは8月16日になってからだった。
そんな入れ食い話を1人の釣り仲間に教えたのが運のツキ、抜け駆けは許さんとばかり、あれよあれよと10人の同行者が集まってしまった。皆さん、フグが好きなのね。
乗船する直重丸の船着き場には5時前に到着。盆明けにもかかわらず、もう一つの釣り物、一つテンヤ乗合も好調らしく、どの船にも釣り客がいっぱいだった。
日立久慈には震災以来3度目の釣行となるが、これだけ活気にあふれている光景は初めて。復興は着実に進んでいるのである。
総勢14名で5時半に出船し、港を出ると宇佐美船長は北に進路を取る。快晴ナギの日立沖は猛暑を予測してくれるが、走っている最中はもう一枚上着がほしいくらい涼しい。まさに北の釣り場を実感させてくれるのだった。
30分ほど走って釣り場着。息子船長がアンカーを投入すると、
「いいですよ、水深は10メートル。根の上ですから根掛かりに気を付けてください」と投入合図。
この時期のフグ釣りは産卵で根周りに集まってくる群れを直撃するのだ。そのため、いったん釣れ始めると入れ掛かり状態になりやすく、クーラー満杯で早揚がりもめずらしくないが、そのぶんフグの群れを探すのが難しい。
初めのポイントは不発。船中では早くも根掛かりが頻発、相当荒い根のようだ。着底したら1メートル上げて待つよう指示されるが、着底と同時の根掛かりも多いようだ。
3度目の移動で、ようやく船中1尾目となる25センチ級のフグをSさんが釣り、さあ入れ掛かりかと思いきや後続がない。
Page1 入れ掛かり、と思いきや
Page2 船長が好ポイント発見!
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