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[ケンサキゲーム]
福井県三国新港発 神海丸

イカも人もその気にさせる !? 最後の切り札〝エサ巻き餌木〞

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本誌編集部/内山高典
掲載号: 2012年9月15日号

乗り渋りにエサが効く !?

 


胴長33 センチを頭に4連続ヒット。エサ巻き餌木、やっぱり手放せません!
エサ巻き餌木は夜光ボディがおすすめです!
置き竿でもバンバン乗るのがエサ巻き餌木のスゴイところなのだが、この日はなぜか置き竿では乗らなかった


 8月18日、引き続きイカ先生にご一緒いただき、福井県三国新港の神海丸を訪れた。
 三国のケンサキイカは例年より1カ月ほど模様が遅れているとのことで、同船がライトケンサキをスタートしたのは2日前。藤田吉則船長によると、今のところ数は控えめながら中型主体に釣れているとのこと。
 名釣り場、玄達瀬の完全フカセのマダイ釣りや青物ジギングで有名な当地は、近県はもとより関西や中京からも多くの人が訪れる。当日はライトケンサキ開幕直後の週末とあって11名が集まり満船。大阪や名古屋からもファンが駆け付けた。
 18時に出船、30分ほど走った55メートルダチでアンカーを下ろしてスタート。この日は風が強く船が揺れるため釣りにくくはあったが、潮の流れは緩やかなようでナマリヅノ10号で糸が立った。
 夕日が西の空をあかね色に染めたころ、右トモ寄りで胴長25センチ級のケンサキイカが釣れた。仕掛けは一つスッテ、ナマリヅノ10号。海面から45メートルあたりでナマリヅノが止められたとのこと。
 その後はしばらく間が空いたが、船上灯がともされて日が沈むと再びイカが釣れ始めた。
 タナはやや上がって40メートル前後。順調に数をのばしている人の仕掛けはオモリ15 号、餌木2.5号の中オモリ式のようだ。
 ところが、どうしたものかこの日のイカは浮いてくる気配がなく、2時間ほどが過ぎても海面から40〜45メートル付近でポツポツ。
 左トモで竿を出すイカ先生もペースが上がらない様子で、仕掛けやツノを色いろ試しながら打開策を探っているようだ。
 
 イカの乗りが遠のいたタイミングを見計らい、マルイカの取材で度たびいい思いをしてきたエサ巻き餌木を試してみた。
 中オモリ式の仕掛けに、鳥のササミを巻いたエサ巻き餌木を付け、先ほどまでイカが釣れていた海面から40メートルに合わせて置き竿で様子を見る。
 しかし30分が過ぎてもピクリともしない。置き竿で待つのをやめ、海面から落とし込みで探ると45メートル付近でアタリがきた。上がってきたのは胴長30センチ級の良型。イカはいる!
 
 タナが分かればこっちのもの。今度は一気に40メートルまで沈め、再び落とし込みで探る。きた!
 45メール。その後も同じパターンで2杯追加、怒とうの4連チャン!
 
 「ムムム、エサ巻き餌木には負けないぞ!」とイカ先生が気合を入れる。
 そもそも、マルイカ釣りでエサ巻き餌木を試すようになったのは、
 「私は使いませんが、エサ巻き餌木が抜群に釣れます。なんといってもエサは強いです」というイカ先生の助言がきっかけ。
 いや〜、マジすごいッス!
 ところが、不思議なことにエサ巻き餌木が効いたのはここまで。その後は船中でポツポツと釣れるも私はノーヒット。状況が好転することなく24時に沖揚がりとなった。
 釣果は右トモがトップで25杯、平均10杯ほど。皆さんお土産には十分なイカをキープしたようだ。
 当日は風が強く、イカの活性も今一つでコンディションに恵まれなかったが、同船では数日後から復調し、トップ40杯前後の釣況が続いている。



神海丸]藤田吉則船長

 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。