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本誌編集部◉斉藤 貴伸
掲載号: 2012年8月15日号
あと 10 メートルでバラシ 原因はドラグ調整
全員集合の記念撮影は派手なものになった
ここで私も仕掛けを下ろすと、絵にかいたようなアタリがきた。引きからして5〜6キロと判断し、ハリス40号なら安心と余裕を見せたのが失敗の元、残り10メートルというところでハリが外れてしまう。
「最後はちょっとドラグを緩めればよかったのに」と横でタモを構えていた満君に指摘される。
そのとおりだ。水深30メートルほどで掛けたカンパチは海面までそうは弱らない。ハリス切れの心配はないといっても、海面下で激しく暴れられるとハリが外れてしまうことがあるのだ。
この場合ドラグを少し緩め、竿に伝わる魚の動きを緩和してやるのが常道といえる。
これでツキを使い果たしたかに思えたが、この日の銭洲の神様は気前がよく、次のアタリも私の竿にきた。今度は慎重にファイトし8.1キロのヒラマサを取り込むことができた。
これが9時過ぎのことで、ここからメインイベントが待っていた。右舷を中心に大型カンパチ、ヒラマサが連続でヒットし始めたのだ。
タケ店長が9キロのカンパチを上げたのに続き、右舷トモの高橋さんが10.7キロのヒラマサ、胴の間の佐久間さんが7.5キロのカンパチ、椙山さんが16キロのカンパチ、高橋さんが16.8キロのまたまたヒラマサ、鈴木さんが8.5キロのブリ、そして佐久間さんが、船中最大となる17キロのカンパチを上げる。
羅列しただけでも景気のよさが分かるかもしれないが、助手として乗船している忠文船長の息子の裕己君は大ダモを持って走り回ることとなった。
今年一番の模様となった日に運よく当たったが、これでチビムロが釣りやすくなれば、さらに面白そうな展開が期待できる。
今年の夏の銭洲なら、自己記録更新の金メダルも夢ではない。
[とび島丸]鈴木 忠文船長
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