Check
本誌編集部◉斉藤 貴伸
掲載号: 2012年8月15日号
まずは ムロ釣りから開始
カンパチは銭洲の主役ともいえる魚。昨シーズンは48キロが釣り上げられている
底近くではなるべく道糸を出さずに素早く魚を浮かせる巻き上げができるかどうか、それが大型魚を取る決め手になる
西伊豆土肥恋人岬のとび島丸、鈴木忠文船長と電話で話し、即決で決めた銭洲釣行は7月11日。カンパチは9日に4本、10日は5本という釣果ながら、型がいいことに目が引かれた。10キロを超えるカンパチがヒットしている。
いつもの夏ならば、チビムロをエサにして3〜6キロクラスが釣れ盛り、船中20本、30本と数が出る時期を待つのだが、今年のパターンは違うようだ。
ムロはチビは少ないものの中から大(35センチオーバー)は確実に釣れるらしいので、チビムロ、中ムロサビキとハリス40号の泳がせ仕掛けを用意して土肥港へ向かった。
釣り客は私を含めて9人。それにスタッフの國島満君が加わり、左右5人ずつで竿を出す。私の釣り座は満君の隣、左舷の真ん中だ。この日は本誌でもおなじみサンゴ堂のタケ店長もお客さんを連れて乗船していた。
午前1時過ぎの出船だが、出船前に忠文船長から今日の釣りについてのレクチャーがある。これは助かる。事前にタックル、仕掛けだけではなく、心の準備ができるからだ。
銭洲には6時前に到着する。船室から外に出るとベタナギ、快晴の真夏の海が広がっていた。余裕を持って支度をし、まずはムロ釣りから開始。チビムロサビキを使ってみたが掛かってくるのは30センチ前後の中ムロばかりだ。ちょっとエサには大きすぎる食べごろサイズも交じる。
ムロは海面まで浮くものの、イスズミの大群がうるさく、数は思うようにのびない。
各自10尾前後を確保したところで、泳がせ開始の指示が出る。ネープルス周りの水深は35メートルから一気にカケ上がるとアナウンスがある。
初めの投入からヒットの気配がビンビンと伝わってきた。ムロが激しく暴れている。これはだれかにヒットするのも時間の問題と見ていると、右舷トモ2番の椙山(すぎやま)さんの竿が大きく曲がる。5.7キロのカンパチ。
次いで満君に6.5キロ、左トモの鈴木さんに6キロがきた。わずか30分足らずで3本のカンパチが取り込まれ、船内は活気付く。
Page1 まずは ムロ釣りから開始
Page2 あと 10 メートルでバラシ 原因はドラグ調整
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。