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[ヤリイカ]
駿河湾清水港出船…石花海〜相ノ瀬 彌太丸

良型ヤリイカ連発! 爆乗りモード突入寸前 石花海から目が離せない

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本誌編集部◎村上 敬洋
掲載号: 2010年12月15日号

私以外は絶好調!

 


「こんなにデカいイカが乗るんだ~凄いね~!」とYaccoさんも驚くことしきり
胴長50センチ以上の超大型が交じり始めたら、ダブルカンナのツノもおすすめ
素早く、そしてスムーズな投入が釣果の分かれ道! ?


 沖釣りで狙えるイカの中で、私が最も好きなのがヤリイカ。竿先をクニュッと曲げる繊細な乗りをとらえることも好きだが、オモリが底に着いたと同時にズシズシと乗ってくる入れ乗りはもっと好きだ。
 今回釣行する駿河湾の石花海は胴長40〜50センチの大型が当たり前のように乗ることで名高い釣り場。水温が20度前後と高いせいかサバに泣かされる日も多いというけれど、イカの反応はバッチリ映っているらしく、すでに頭が80杯を超えたという話も聞こえてくる。
 今回は楽しめそうだなあ〜!
 11月11日。師匠のYaccoさんと訪れたのは駿河湾清水港の彌太丸。私たちが到着したのは出船2時間前の3時だが、岸壁にはすでに釣り人らしき車がチラホラ。その後も時間がたつにつれて釣り人は増えていき、集合時刻の4時半までに総勢12名が集まった。「お、今日は先生も一緒だね」声の主は芝敏文船長。私と師匠を見てすぐに今回の企画趣旨を察してくれたようで、右大ドモに2人並んで釣り座を確保することができた(協力してくれた皆さんもありがとう!)。
 清水港を離れたのは5時。釣り場までの航程はおよそ2時間。到着まではキャビンに備え付けられたベッドでぐっすりと眠って英気を養う。
 ドーン、ドーンと断続的に船底を打つウネリで目を覚まし、時計を見れば6時半。石花海はもう目と鼻の先だ。ウエアを羽織ってキャビンを這い出ると、海上にはヤリイカ狙いの船団。その数およそ20隻。どの船も満員に近い状態である。
 まもなく協定時間の7時となり、全船一斉に投入。水深は160メートルだ。
 オモリが底を打ったあとで糸フケを取り、期待を込めて竿先を頭上に上げた。
 ……ありゃ! 乗ってない。
 爆乗り状態ならば、竿を立てるのがやっとの状態になることもあるのだが、誘い上げる竿はスカッと空を切るばかりである。隣の師匠も、「なかなか乗んないわね〜」とつぶやいた。
 しかし、何度か巻き落としをしているうちに師匠がイカを乗せた。これとほとんど同じタイミングで周囲の釣り人も乗せたようで、あちこちから巻き上げの音が聞こえてくる。
 抜き上げられるヤリイカはほとんどが胴長30センチ以上。大きいものは40センチを超えているではないか。
 良型のイカがボコボコと上がる様子を目の当たりにし、私は焦るばかり。力まかせにシャクリ上げ、やっと乗りをとらえたものの、巻き上げの途中でポロリ。たぐり上げた仕掛けのツノにはちぎれた触腕がさみしくブラ下がっていた。
 そんな私と対照的に師匠は絶好調。40センチ級交じりの3点掛けを決めたかと思えば、お次は4点掛けを披露。あっと言う間に足元のオケはヤリイカだらけになってしまった。
 周囲の皆さんも至って順調。良型のヤリイカのほか、ムギイカ級のスルメがバカスカと取り込まれていた。
 開始から30分で船中ほとんどの釣り人がイカを手にしたが、私は相変わらずの音沙汰なし。一体ナニが悪いのか?「投入とか取り込みなんかは問題ないんだけど、シャクリをもう少し元気よくやったほうがいいかもしれないわ」そんな師匠のアドバイスに従い、ビシビシと竿をシャクり上げてみたけれど、日ごろの運動不足と寝不足がたたってすぐに息は上がってきた。それでもなんとか1杯釣らなきゃカッコがつかないし、師匠の看板にも傷をつけてしまう!
 必死にシャクった私だが、これが裏目に出た。力の入れすぎで電動リールのコードが断線。
 ああ……なんてこった。幸い予備のコードを持っていたから最悪の事態は免れたけど、ついてないなあ。


 

 


 

 

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