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本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2012年5月15日号
苦戦するかと思いきや!
ゴールデンウイーク期間中も狙い目です!
慣れてきたらダブルを狙いましょう!
夜メバルを楽しもうと4月15日に訪れたのは東京湾奥木更津桜井の雄士丸。
夜メバルはどちらかというと土日祝日の釣り物というイメージが強いが、雄士丸は毎日のように夜メバル乗合を出す、この釣りのエキスパート的な船宿だ。
舵を握る星野雅史船長がこだわっているのは5〜10号までの軽めのオモリを使うこと。ゆっくりと仕掛けを落とし込むことで、上方を意識しているメバルにエサを強くアピールし、結果として釣果もアップするそうだ。
オモリの重さは竿の硬さや調子などによって異なるのが特徴。船長が各自の竿を確認した上で適切な号数を指示してくれる。
たとえば私と釣友2人が持参したゲームロッドの場合は8号。常連さんたちが持っていた雄士丸特製のメバル竿の場合は5号といった具合。
この特製メバル竿は全長2.1メートルで、まるでヘチ竿のように穂先がしなやかなのが特徴。以前は宿で販売していたがすべて売れてしまったため、現在は再生産を予定しているという。
私たちを含む9人を乗せた船は18時に出港。
「今日の模様はどうでしょうか?」という私の質問に、
「たぶん最悪」と歯に衣を着せぬ雅史船長の答え。
しばらく好釣果が続いていたそうだが、昨日の大雨の影響で潮は濁っているという。おまけに今日は長潮の潮止まりの時間帯に釣りをするということで、かなりの苦戦が予想されるとのこと。
到着したのは木更津沖30メートルダチ。
「オモリが着底したらリールのハンドルを5回転させたところで待ってください。アタリがなければさらに5回転させて様子を見て」とのかけ声で実釣開始。
小型両軸リールのハンドル5回転とはおよそ3メートル。つまり底から約3メートル上でアタリを待てということだろう。
スタート直後から右胴の間の林さんがヒットさせた。取り込んだのは25センチのアジ。カメラに収めて自席に戻ると、私の仕掛けはガチッと根掛かりしていた。
「やれやれ、目を離していたのが悪かったなあ」と竿を取ろうとすると船長が、
「鈴木さん。魚が掛かって根に潜ったんだよ」と言って根掛かりを外してくれた。
その仕掛けの一番下に掛かっていたのが20センチのメバル。これが本日第1号のメバルだったわけだが、まるで釣った気がしない。
それでも私の後に続き、船内ではメバル、カサゴのほかアジ、フッコなどが交じって竿を絞ってくれた。
ところが苦戦していたのが釣友の石井さん。
「コツコツッてアタっているけど掛からない。ほらっ!」と我慢できず、合わせを入れては空振りしている。
これはきっとメバルがアオイソメの端をついばんでいるサイン。なかなかエサを飲み込めず、モグモグやっているのだろう。
そんなときに釣友の山崎さんがヒットさせた。竿は根元から大きく曲がっている。きっと大物が掛かっているのだろう。
「無理しないで〜!」と私が声をかけた直後、
「あっ!」と叫んだ彼の声とともに竿から負荷が消えてしまった。痛恨のバラシに、
「あれは大型のカサゴだったのに……もったいなかったね」と船長。
Page1 苦戦するかと思いきや!
Page2 入れ食い状態に突入!
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