秋が深まるにつれて、ジワリと模様が上向いてきた各地のコマセダイ。置き竿がグーンと突っ込むシーンを思い浮かべながら各地の船宿の釣果を眺めていたところ、東伊豆伊東でものすごい釣果を出している船宿を見つけた。それが伊東港の大武丸。さっそく佐藤竜太船長に電話を入れると、
　「今年のマダイはいいですよ！」とのこと。明るい言葉に私の期待も膨らむばかりだ。
　
　釣友の馬場雅樹さんと大武丸を訪れたのは10月14日。5時に伊東港に到着すると、イケメンの佐藤竜太船長が笑顔で出迎えてくれた。
　準備が一段落したところで話をうかがうと、遊漁船としての大武丸は今年8月に開業したばかりだが、元もとは代々続く漁師さんの一家で、大武丸という船名は船長の祖父「大沼武比古」さんのころから受け継がれているという。竜太船長は子供のころから釣りが大好きで、暇を見つけてはあちこちの宿に出かけて釣りを楽しんでいたという。いわば沖釣りが大好きな漁師さんが遊漁船を開業した格好だ。
　漁でマダイを獲ることはないそうだが魚の居場所は熟知しており、それがこのところの好釣果に結びついているようだ。