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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年11月1日号
シイラめ〜!
PEラインは口切れが多いことが欠点
先ほど釣ったアジを泳がせる人も多かったが、私はサンマのブツ切りを選んだ。
エサの付け方は独特で、中骨をハサミで切り取って身の端にハリを刺したらひっくり返し、もう片方の身の端にハリを通す。ちょうど皮の部分が内側になるのだが、これはどちらかというとエサ取りが多いときに用いる方法で、逆にエサ取りが少ないときはそのままハリに刺したほうがヒラマサに対してアピールが高いとも言われている。
最初の流しでは手のひらサイズのマダイが船中2枚上がったのみ。どうやらエサ取りはかなり多いようで、仕掛けを回収するたびに私の付けエサはキレイに消えていた。
このような場合はイカのゲソや先ほど釣った小アジのほうがエサ持ちがよく、有効と言われている。
「ヒラマサが食い気を出すとエサ取りが怖がって逃げるので、付けエサが残ってきたときがチャンスなんだよ!」
そんな話を仲乗り役の大船長としていたときに、
「食ったぞ〜!」と左胴の間で声が上がった。
カメラ片手に駆け寄ると常連の月岡さんがヤリトリしていた。慣れた竿さばきで難なく取り込んだのは2キロのヒラマサ。
「狙っているのはコイツの兄貴分なんだけどなあ!」とのことだったが、ヒラマサの型が出たということで船中のムードは高まる。
直後に月岡さんの隣に座る女性アングラーの飯田さんの竿先が海面に没した。
すぐに抱き起こしにかかったが、重量感からすると良型であることは間違いない。
周囲の声援を受けてファイトする彼女だったが、掛かりどころが悪かったのかプンという感触で無念のスッポ抜け。
ヒラマサのアタリがあったのはいずれもアジエサだったため、船中全員がアジに付け替えたが、ここで待ち受けていたのはヒラマサではなくシイラ。
仕掛けを回収しようと巻き上げるとガツンときてピーッと走る。それもメーターオーバーばかりが入れ食いになるので、船中あちこちでオマツリが続いた。
船長によると今までこんなにシイラが釣れたことはなく、一時的なものだろうとのこと。
その後もシイラに悩まされながらの釣りを強いられたが、右大ドモの関口さんにシイラとは明らかに違うアタリがきた。ヒラマサか!
と思ったが、海面に浮いたのは1.8キロのマダイ。月岡さんもアタリをとらえたがこちらも2キロのカンパチであった。
結局、今回は良型のヒラマサに出会うことはできなかったが、魚探には明らかにヒラマサの群れらしき反応が出ていたし、シーズンはまだまだ長いので、皆さんもヒラマサとのファイトを楽しみに釣行していただきたい。
[盛幸丸]本庄信行船長
Page1 アジ釣りでハプニング!
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