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[アマダイ]
相模湾湘南片瀬港発…江ノ島西沖 片瀬丸

これは釣れると実感 !! アマダイのシャクリ釣法

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本誌編集部◎斉藤貴伸
掲載号: 2009年12月1日号

至福の第1ラウンド

 


シャクリとタナが合えば次つぎとアタリが出る


 30分ぐらいかけて移動し、70メートルダチで再開。ここから、至福の時間が訪れる。結果を先に書けば、9時から11時過ぎまでに7人全員がアマダイを釣り上げ、トップは狩込さんの10尾。型は左舷ミヨシ2番の方の42センチを最大に大半は30センチを超え、35センチオーバーも目立った。
 アマダイでこんな釣れ具合に遭遇したのは記憶にない。これがシャクリ釣りの効果なのかと驚いた。
 船中全員が違うタイプの竿で釣っていたので、どんなシャクリ方がいいかを特定するのは難しい。その中で、あっという間にツ抜けた狩込さんの釣り方は、初めはアオリのシャクリのように鋭くシャクっていたものの、それをいくぶんスローなシャクリに変えていた。
 使っている竿は7:3調子の極鋭ギア2.1メートル。ほかの人のシャクリ方もゆっくりめでやや大きな幅の人が多いように見えた。
 私の竿は2.1メートルの7:3調子なので、狩込さんのシャクリ方を参考に釣ってみた。仕掛け着低後1メートル巻き上げ、そこで50センチ幅ほどのシャクリを3秒間隔くらいで繰り返す。
 すると、わずか2シャクリでコツンとアタリが出た。すかさず竿を立てるとゴゴンと引き込まれる。意外と型がよさそうと巻き上げると35センチの本命だ。
 そのすぐ直後、シャクリの最中にグッと押さえ込まれるアタリが出て38センチ。目からウロコ状態になる。
 シャクリの最中に出るアタリをとらえてすかさず合わせを入れるのがシャクリ釣法の特徴というが、これほどアタリが出るものとは思わなかった。
 アマダイはエサを吸い込んで口にするタイプの魚なので、向こう合わせ気味の釣り方でいいと思っていたが、どうやら間違っていたようだ。
 同じ吸い込み型の魚のシロギスが、置き竿で釣るよりも誘って合わせる釣り方のほうが効果的なことを思えば、この釣り方は理にかなっている。その証拠にシャクリ釣りで釣ったときには、ほとんどハリを飲まれない。
 11時過ぎまで続いた第1ランウドの中で、最後に型を見たのは誠君。軟調のヒラメ竿でのシャクリに苦労していた。昼前後の中だるみを挟み、午後1時ごろから再び食いが立つ。第2ラウンドが始まり、誠君が一気に巻き返し6尾まで数をのばす。第2ラウンドでは第1ラウンドと効果的なシャクリが変わっていた。私の竿では小さくソフトにとなる。フワフワとヒラメ竿で誘っていた誠君のシャクリが合っていたようだ。船中では右舷ミヨシの竹内さんが猛烈な勢いでアマダイを取り込みだした。竿は使い込まれた幻波2号。だれよりも硬い竿になるが、小刻みにシャクリを入れ、スッと聞き上げてアタリを出していた。2時に納竿。右舷はミヨシから11、6、7(私)、左舷は8、11、4、13(狩込さん)で、合計60尾。型は22〜42センチ。こんな釣りを経験してしまうと、シャクリ釣りにハマらないほうがおかしいだろう。その名と違って甘くはないかもしれないが、確かめたいことは山ほどある。


 

 


 

 

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