「すぐに入れられるように準備しておいてよ!!」
　「ハイッ15メートル!!」
　うまく群れの頭をとらえることができればバタバタと竿が突っ込む。
　「早くやれっ！」
　「巻け巻け！」
　「もたもたすんなぁっ！」
　周囲の僚船でも次つぎとヒットし、船長たちのボルテージもヒートアップ。
　右舷の古沢さんグループははるばる群馬からの釣行。グループの紅一点伊藤さんは沖釣り初挑戦。始めはカツオパワーにのされっ放しだったが、3本目の正直で4キロ近いグッドサイズを無事ゲット。
　後半からは私も参戦。コマセを振ると同時にズドンッときた。
　やや小ぶりの2キロサイズを引き抜き、コマセを詰めていつでも来いの臨戦態勢を整える。
　「やれぇっ！」のかけ声で爆弾投下。そしてズドンッと竿先が入る。
　しかしここからがイケナイ。その後はバラシを6連発。
　原因はハリのサイズが小さかったこととハリスが3メートルと長かったこと。ハリ14号、ハリス長3メートルからハリ16号、ハリス長2メートルにチェンジした途端にポンポンと2本追釣。
　当日トップの方もハリス28号2メートル、ハリは同じ15号でも他メーカーのものより大きいインターフック。これで11打数9安打とのこと。
　片や私はというと9打数3安打の大失態……。大きめのハリでガッチリ掛けて、短めのハリスで素早く取り込む。ん〜、いい勉強になりました。
　11時の沖揚がりで船中釣果は2.5〜4.5キロのカツオが1〜9本。バラシも多数あり実釣果以上に忙しい釣りであった。
　湾内にはエサのイワシが大量に入っており、これに着くようにカツオ、キメジも回遊している。今期の駿河湾の青物はロングランで楽しめそうだ。

［公翔丸］有川 公二朗船長