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フィッシングライター/山口 充
掲載号: 2010年8月1日号
ハナダイ&特大アジが登場
石井さんの腕をもってしても、今回はハナダイのみ。残念
日本海新潟のマダイの乗っ込みが長期化しそうな気配を感じ、マメに日本海側へ釣行している。
狙いは荒食い&ビッグファイト!
そしてコマセダイ独特の戦略的なゲームを思う存分楽しむことだ。
7月2日、訪れたのは能生漁港の大進丸。このマダイ乗合は、丸一日マダイを狙うのではなくマダイ釣りの後は別のターゲーットに切り替えるリレー船のような感じだ。
「マダイ釣りだけだと、釣れない人が出る可能性があります。せっかく来ていただいたのだから皆さんにたっぷり楽しんでもらいたいんです」と、中村英二船長。
根周りのポイントを熟知した漁師歴35年の船長が、釣れる魚をセレクトしてくれるのだから楽しみだ。
前日、中村船長から、
「いつもより少し早く出たいんだ」と電話があり、午前4時に港に集合。右舷胴の間に釣り座を構え、私たち5名を含む10名で出船。
まずはマダイ狙い。日の出を眺めながら約20分ほどで能生沖に到着。
「始めてください。タナは上から25メートルです。本船の場合は指示ダナで止めてください。それよりも下げないように」とアナウンスがある。
通常なら上からのタナ取りでも余分に沈めてからコマセワークをして指示ダナに合わせるが、大進丸では指示ダナでコマセを1回振り出して待つだけ。この釣り方は、外道が多いときやコマセを出し過ぎないほうがいい場合に有効だ。
朝イチの入れ食いを期待したが、反応はあれどアタリがない。潮もいいのに……。
その原因は、なんと網にあるらしい。翌日の港祭りで特産物を振る舞うため、漁師さんたちが一斉に網を入れていたのだ。数千人が訪れるという地域おこしの一大イベント。気合が入るのは当たり前、こればかりは仕方がない。船長が「早く出船したい」と言ったのは漁船をかわして釣果を上げようという作戦だったのだ。
釣らせようと一生懸命の船長。細かくポイントを探っていくと石井さんにアタリがきた。無事取り込まれたのはハナダイ。しかし後続はなし。
転々とポイントを移しながら直江津沖の水深約30メートルに移動。指示ダナはなんと上から5メートル。ここでも反応はあるものの、魚が口を使わず苦戦が続く。
能生沖に戻るとハナダイがヒット。左舷胴の間でも見事なハナダイが上がった。
続いて姿を現したのはマアジ。45センチを超える特大サイズが多く、あちこちで笑顔がこぼれる。
ここで船長は決断。
「少し早いですけどアジ五目に変更しますね」
というわけでマダイはここで断念。船長自慢のアジポイントに向かうことになった。
Page1 ハナダイ&特大アジが登場
Page2 大型アジに満足
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