通い慣れた釣り場もいいが、今回は私にとって未体験ゾーンでもある駿河湾のイサキ釣りに出かけてみた。
　清水港の公翔丸を訪れたのは5月16日。総勢6名の竿出しで早朝3時半の出船となった。
　釣り場の御前崎沖.カド根までは控えめ速度で約2時間の航程。出船時間は早いが、その分ベッド付きの快適キャビンでぐっすり睡眠をとることができる。
　当地の仕掛けは南伊豆同様、全長6メートルの2〜3本バリ。コマセもオキアミなのでイメージ的には短めのコマセダイ仕掛けといったところ。
　マダイ釣りが盛んなエリアだけにタックルもマダイ用を使う人が多いが、私は操作性を重視し、2.3メートルの青物五目用ロッドをセレクトした。
　ステン缶に軽くコマセを詰め、付けエサもオキアミを付けスタンバイＯＫ。
　協定時間の6時となり、水深60メートルから50メートルに立ち上がる根の潮上に登ったところでスタートとなった。
　「35メートルからコマセを振り出してよ（指示ダナは30メートル）」
　船長の指示どおり35メートルで仕掛けを止め、コマセを振り出しながら30メートルへ上げてアタリを待つ。
　すると、10秒とたたないうちにクン、キュキューンッと竿先が引き込まれた。
　両隣は早くもイサキを取り込んでいるが、せっかくハリが3本も付いているのだからと欲張ってみる。
　ハリ掛かりを確かめる程度に軽く合わせを入れた後、ゆっくり竿を下げていき、再び竿を水平位置に戻してから超スローでリールを巻き始める。
　あれ、イサキってこんなに引きが強かったっけ!?
　たぐるハリスに伝わる重量感もまるで良型のマダイが掛かっているようだ。上がってきたのは30センチ級の3点掛け。重いわけだよ。