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本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2010年10月15日号
イカんともし難い乗り渋り
フラッシャー仕掛けは船宿常備品が一番です!
「次の流しが終わったらイカに行きますよぉ」と言う船長のアナウンスで釣り座に戻り、仕掛けを投入すると水深45メートルでコツコツと魚のシグナルをとらえた。
多点掛けを狙ってしばらく竿を上下させていると、さらに重量感が加わったので巻き上げに入ったが、反対舷の人とオマツリしてしまった。「魚が掛かっていますから、こっちで上げますので糸を送ってください」と声をかけて取り込むと……アジがゾロゾロと鈴なり。その数はハリ数と同じ8尾。
パーフェクトを達成し、「鈴木さんはよく釣るなあ~!」と船長に誉められたところで前半戦は終了。船中釣果はアジが5~20尾、ほかサバが多数であった。
スルメイカの釣り場は興津沖の160~200メートルダチが中心。海底から40メートル上までがタナとのことだが、朝からイカを狙っていたと思われる周囲の船には多数の船上干しが見えた。
驚いたのは潮の色。青く透き通り、まるで南国のマリンブルー。水温も昨日よりも2度上がって28.5度と高めとのこと。仕掛けを投入したがどうやら二枚潮のようで、船中あちこちでオマツリが多発する。「昨日も頭は30杯釣っていたし、そのうち好転するさ」と開始直後は楽観視していたのだが、その後は大苦戦。
イカの反応に船を乗せることはできたのだが、いくらシャクってもイカは乗らない。
私も釣りに参加し、底から40メートル上までを直結仕掛けで探ってみたが空振りの連続。そんななか、「ようやく釣れました」と井上さんが胴長25センチのスルメを取り込んだ。「今日のイカは貴重品だなあ」と胴長30センチを釣り上げたのは溝上さん。だがイカの釣果はこの2杯きりで終わってしまった。
沖揚がりは10時半。どうやら今日は特別悪い日だったらしい。
昼前に帰港した私たち3人が立ち寄ったのは小湊港の目の前にあるホテル三日月。海をながめつつ、おいしいランチバイキングにのんびりと舌鼓を打った。
釣果はさておき、のんびり楽しめる小湊なのであった。
[守孝丸]佐藤守孝船長
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