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[アオリイカ]
相模湾小田原早川港出船…国府津〜根府川沖 泰平丸

あぁ恐るべき ビギナーズラック !?

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本誌編集部◎尾川泰将
掲載号: 2009年6月1日号

まさに独り舞台

 


「次はイカに触るのが目標!」だそうです
アシストに徹する上野さん…


 餌木地獄を何度も味わってきたであろうご同輩に、どうしても伝えておきたいのが2日目、4月28日の出来事だった。
 この日は上野さん率いる6名の仕立にご厚意で便乗させていただいたが、
 「アオリイカは初体験」という米倉さんが、やってくれた。出船前から、
 「この釣りは慣れてるから釣れるわけじゃない。一番怖いのはビギナーズラック。お前が釣れるぞ、きっと!」。こうして仲間に散々からかわれるのはよくある光景。しかし先輩の上野さん、石野さん、そして私も、それを本気で恐れていた。
 船長や先輩に言われたとおりにタナを取る。短竿をシャクる。乗りそうな餌木をホイホイと拝借する……。
 そしてまずは1杯目の1.5キロが浮上。
 「うひっ、これイカなの!?気持ちワル〜、さわれねぇ!」
 さらに間を置いて1.2キロ。
 「今度は引きが分かった! おもしれぇ、これ最高!」
 1キロオーバーを2杯。しかも釣り座は胴の間。響くは彼の絶叫ばかりで、上野さんも私もなす術なく終了となった。
 100本以上の餌木を収集しているご同輩。これもまたアオリイカ……ですわな。
 最後に、泰平丸はタナ取りが独特なので付記しておく。
 まず、船長がアナウンスするのは「水深」のみだ。
 ハリスは5号4メートル(中オモリは10号)が基準で、船長がすすめる餌木の位置は底から1.5〜2メートル付近。
 手っ取り早いのは、中オモリを着底させてからハリス分+1.5〜2メートル(=5.5〜6メートル)巻き上げる方法だが、根掛かりを確実に避けるなら海面からタナを取りたい。
 底上2メートルあたりに餌木をぶら下げるとすれば、ハリス長4メートル+2メートル=6メートル分を、15メートルから差し引いた数だけ道糸を出してタナを取る。例えば、
 「15」とコールされたら、15Ι6=9。中オモリから数えて、道糸を9メートル出す。
 しかし最も簡単なのは、道糸の先を6メートル切って使用する方法だ。そうすれば慣れ親しんだ「15メートル」のマーキング位置まで道糸を出せばタナ取り完了となる。
 ちなみに5月2日は2.2キロを頭に船中9杯が浮上。いよいよ、の兆しが濃厚だ。



泰平丸]鈴木継寛船長

 

 


 

 

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