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本誌編集部◎尾川 泰将
掲載号: 2011年4月1日号
春のワラサ祭り !?
この日はワラサの魚影も濃厚
「食った!」
開始早々、左舷胴の間の山本さんにヒット。800 グラム級だが、のど奥深くハリを飲み込んでいる。これは昨日をしのぐスゴイことになるかも!?
ところが、期待とは裏腹にその後のアタリは散発的だった。ポツンと食ってくるのも、1キロに満たない小ぶりなサイズが中心だ。
周りに集まっている10隻ほどの船も盛り上がる様子はなく、時計は9時を回る。ここで一気に状況が急変。
ドギューン!
荻野さんのマダイ竿が豪快に突っ込む。5メートル巻くと猛烈に突っ走って10メートル道糸が引き出され、しばらくその繰り返し。この走りは青物だ。
ようやく浮上してきたのは、昨年からこの海域に居着いている3〜3.5キロのワラサ。ここからボコボコと竿が曲がりだし、約2時間で船中15本を超えた。
「季節的には、いつ抜けてもおかしくないんですが」
お土産としては最高だが、マダイを蹴散らすように回遊し続ける季節外れのワラサに船長も苦笑している。
ただ、その合間にただ一人、1.5キロのマダイを釣り上げたのが大石さん。ワラサの下にマダイがいるのは間違いないが、残りも1時間となったころ船長は見切りをつけた。
最後の勝負に向かった場所は、沈船というポイント。
そしてタナ33メートルでの1流し目、右舷ミヨシの八木さんにアタリ到来。下へと突っ込む引き込み、適度に滑り出るドラグ。ワラサではないだろう。
海面下に青白く、幅広な魚影が見えてきてタモに無事収まったのは、後検量2.4キロ。待ちかねた良型のマダイだった。
結果、マダイは船中6枚(総数は9枚だが同宿では700グラム未満は数に入れない)。
数では1.5キロを頭に3枚を上げた大石さんがトップ、型ではもちろん2.4キロを手にした八木さんが光る一日だった。その釣法については巻頭特集で詳しく紹介してみたのでご覧いただきたい。
「最悪でしたね……」と船長は肩を落としたけれども、そこはだれもがそのポテンシャルを知る御前崎沖。あとは乗っ込みに向かってまっしぐらだ。
最後に耳より情報。第二福徳丸では3〜5月の3カ月間「春のマダイ合戦」を開催している。内容は5キロオーバーのマダイを釣り上げた方に、もれなく金一封5千円を贈呈というもの。不景気な折、釣り人にはうれしいサービス。大当たりを目指して御前崎に乗っ込むべし!
[第二福徳丸]森田 和利船長
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