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[ショウサイフグ]
外房大原港発…太東〜大原沖 春日丸

好調続く外房のフグ! 入れ掛かりを楽しもう

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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年2月1日号

不安一掃、今日も快調

 


好調を通り越し、異常ともいえる釣れっぷり。今行かずして、いつ行くの?
水深が浅いのも数がのびる一因かもしれない


 河豚は食いたし命は惜しし……とはフグのおいしさと毒の危険性から転じ、やりたいことがあるのに危険が伴うために決行をためらう様子を表す言葉として使われている。
 しかし、沖釣りでは免許を持った船宿がさばいてくれた身を持ち帰る、というルールさえ守っていれば安心だ(というか、厳守です!)。
 この安心できるシステムを確立させたのが外房大原の遊漁船と言われている。当地では今期絶好調、釣れに釣れ続いている。
 
 12月23日に出かけたのは外房大原港の春日丸。今年の大原のショウサイフグは頭が規定数の80尾に達する日が当たり前のようにあり、例年以上の好調さがうかがえる。
 現地で中井成明船長に状況を尋ねると、たしかに好調だったが、「前日の風で底荒れしていなければなぁ……」という不安げなコメントも返ってきた。
 前日は出船中止になるほどの強い季節風が吹いた。いかに北西風には強い大原とはいえ、今日もかなり強い。
 そんな風をものともせずに集まったのは18名。全員の準備が整った5時10分に出港となる。
 最初に向かったのは大原港から10分足らずの大原沖で、水深18メートル前後。周囲はまだ真っ暗だったが、「いいですよ!」という船長の合図で一斉に投入。
 こんなに暗いと、しばらくは釣れないのでは……と思っていたが、隣の山崎さんがすぐにフグを掛けた。
 山崎さんは続けて2尾追釣。船中でもポツポツとフグが取り込まれている。
 ここで私は一度仕掛けを巻き上げ回収、付けエサをチェックしてみると、アオヤギのキモの部分がキレイに食べられているではないか。
 ご存じのとおり、フグはカワハギと並ぶエサ取り名人。油断しているとすぐにエサを食べ尽くされる。
 アタリはコツンとくる素直なものから、フッと食い上げたり、ムッ(?)と押さえ込むようなものまで様ざまだが、名人クラスともなるとフグの気配を感じて合わせを入れるという。
 私は久しぶりのフグ釣りとあってタイミングをつかめずに出遅れた格好となったが、小さくシャクった後にフワッと穂先が動いたのを見て合わせてみると、グッグッと抵抗が伝わり、20センチほどのショウサイフグを釣り上げた。型はともかくうれしい1尾だ。
 ショウサイフグの釣り方にはアタリを取って合わせる方法と、アタリの有無にかかわらず一定間隔で空合わせを入れる「タイム釣り」と呼ばれる方法があるが、当日乗り合わせた皆さんはケースバイケースで釣っているように見受けられた。
 空合わせにせよアタリを取って合わせるにせよ、合わせの動作は小さく手の甲を返す程度。大きく強く合わせるとエサがフグの視界から消えてしまったり、フグを驚かせたりするので避けたほうがいいと言われている。
 当日、私はよく言われるように空合わせをアピールと考え、カットウを落とし込んで着底した直後に出るアタリを狙ってみた。
 空合わせの間隔は3〜10秒といったところだが、入れ食いになっているときなら3秒でも長いくらいだし、渋ければ10秒ほど待ってもいいと言われている。
 と、ウンチクを語ることができるのも釣れていればこそ。この日は船長の心配どこへやら、好調に釣れ始まったのだ。「やったぁ」という声が聞こえたほうへ行ってみると、林さんが見事にダブル。続いては、「鈴木さん、こっちでデカイのが上がったよ!」と船長が指差すほうを見れば、35センチもある大型を近藤さんが抜き上げている。


 

 


 

 

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