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[マコガレイ]
茨城県大洗港発…大洗沖 大洗丸

大洗のマコガレイ始動! 小づいて掛けて釣趣満点

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本誌APC(東京)/椎名義徳
掲載号: 2012年6月15日号

良型がボコボコ釣れる

 


船中最大の48 センチを釣った八木沢匠輝くん
小さな体で一生懸命に小づく匠輝くん


 魚種多彩な茨城県海域で、これから真夏にかけて旬を迎える魚がマコガレイ。
 背肉がタップリ盛り上がるこの時期は、市場でも県魚のヒラメを超える高値で取り引きされるようで、名実ともに高級魚となっている。
 
 そんなブランドマコガレイを求めて釣行したのは5月20日。お世話になった船宿は大洗港の大洗丸。この魚の人気を示すように、私を含む15名の釣り人が集まった。周囲の他船も同様で、大洗港は朝から大にぎわいである。
 釣り場までの航程はおよそ30分弱。開始時間の6時に合わせ、5時半に出船となる。
 海上はベタナギ。カレイ釣りには絶好のコンディションである。
 大洗沖の30メートルダチに到着すると、すぐにブザーが鳴って釣り開始となる。
 開始早々、竿を曲げたのは小学校5年生の八木沢匠輝くん。ヨイショヨイショとリールを巻き、ユラーッと見えてきたのはナイスサイズのマコガレイ。差し出される玉網に魚が収まると、
 「やったね!」とギャラリーから祝福コール。
 「お連れの方にもきましたよ!」と大川船長から声がかかったので自席のある左舷へ戻ってみると、同行の篠崎氏が35センチを取り込んでいた。まずまずの型とも思えるが、50センチに迫るビッグサイズが釣れることも珍しくない当地では序の口サイズとなってしまう。
 開始直後からアタリは活発で、船中あちこちで釣れ上がったカレイがバタバタと甲板をたたく音が聞こえてくる。
 私もカメラを抱えて右舷から左舷、ミヨシからトモへと東奔西走。まさにラッシュのような釣れっぷりだ。
 「おお、デカイッ!」
 右舷から歓声が上がったので行ってみると、船中第1号を釣った匠輝くんが2枚目となる40センチオーバーを釣り上げていた。
 このサイズを見せつけられてはもう我慢ができない。すぐに自席に戻って私も竿を出すことにした。
 仕掛けは船宿で購入した2種類のうち、派手な3本バリをセレクト。オモリもアピール度の高い夜光タイプをセットした。
 アオイソメを4〜5センチ長に切り、3〜4本房掛けに付けて投入。
 50号のオモリが着底したあとは竿を小幅で上下させ、コツコツと小づいた。
 20回ほど海底を小づいたあとは、ゆっくりと仕掛けの全長分聞き上げてみる。
 数回の聞き上げで竿先にプルプルッと小さなアタリが出た。カレイがエサをくわえたらしい。
 ここでカレイに違和感を与えてしまうと確実にスッポ抜けてしまうので、イソメが逃げる様子をイメージしながらゆっくりと誘い上げていくとカレイがエサを飲み込んで、ググンと竿に重みが乗った。
 このようにカレイがエサをくわえてから飲み込ませるまでのプロセスが当地のカレイ釣りのだいご味である。
 最初に25センチサイズをゲットした私は続けて30センチサイズを上げ、難なく両目を開けることができた。
 アタリが遠くなるたびに船長はすぐにポイントを移動したが、そのたびにカレイがバタバタッと釣れ上がる。
 魚探を見る限りでは、何の変化もないフラットな底が続くばかりだが、船長はカレイが集まっているピンポイントを次つぎに探り当てていく。これはやはり熟練船長の経験なのだろう。
 アタリは順調に続き、私が6枚目に釣ったのは実測42センチの大洗サイズ。
 7度目のアタリはカレイとは違いゴクゴクッと首を振るような抵抗で、上がってきたのはビール瓶サイズのアイナメ。これはうれしいゲストである。


 

 


 

 

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