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本誌編集部◎内山高典
掲載号: 2009年12月15日号
川津沖の2流し目で 痛恨のラインブレイク
当日は勝浦~岩船沖の水深25~45メートル前後を狙った
潮回りをした直後、宮本さんに良型らしきがヒット。ジジジーッとドラグが滑って勢いよく糸が引き出される。走っては止まりを繰り返す相手は、おそらく大ダイ。しかし、巻き上げの体勢に入って間もなく、フッと道糸がテンションを失う。
痛恨のバラシ。仕掛けを回収すると道糸が切れていた。ドラグの調整は万全、となれば道糸に傷があったか、走ったときに根ズレしたか……。根がキツイ勝浦沖ではこうした不運もあるようだ。
興奮冷めやらぬ船上で、次に良型らしきを掛けたのが編集長。しかし、ヤリトリの最中にハリが外れてこれもバラシ。2回続けて……。大ダイはいる、しかし捕れない。
しばらくして、職漁船の往来が増えたのを配慮して船長が移動を告げる。一同、大ダイの気配に後ろ髪を引かれる思いで岩船沖へ向かった。
30分ほど移動した後、水深25メートルで再開。岩船沖も魚影は濃いようで、宮本さんを始め皆さんいいペースでマダイを釣り上げ、勝浦沖では苦戦していた貸し道具の2人組もほどなく1枚目をゲットする。
クライマックスはこの後にやってきた。
「デカイのが食ったよ!」の声に駆け寄ると、左ミヨシの釣友の竿が海面まで引き込まれ、道糸がグングン引き出されている。
やがて魚の疾走が止まると、数メートル巻き上げては再び突っ込まれる一進一退の攻防が始まる。ヤリトリすることおよそ5分、ボカッと海面に大ダイが浮かび上がり、すかさず船長がタモで取る。その場で重さを計ると当日最大となる4.8キロ。釣友が使っていた竿は編集長から借りたルアー用のメバル竿であった。
万全のタックルで臨んだベテランが良型らしきをバラし、この釣りのビギナーが借りた道具で大ダイを捕る。皮肉なようだが、このケースが意外に多い。
その後はポツポツの展開が続き、再び大ダイが顔を見せることなく11時半ごろ沖揚がりとなる。船中釣果は0.4〜4.8キロが2〜8枚と見た目の数は少なめだが、リリースした小ダイを数に入れれば倍以上になるはず。
今回、勝浦沖では逃したものの、あの根の荒い釣り場に、まだまだ大ダイが潜んでいるのは間違いないはずだ!
[不動丸]吉清晃朗船長
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