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[ハナダイ五目]
九十九里片貝港発…片貝沖 二三丸

片貝沖のハナダイ五目 好調を維持し秋に突入

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本誌APC(千葉)/宇田川 亘
掲載号: 2010年10月1日号

ウイリーよりもカラーバリ

 


これから秋にかけて、ハナダイの入れ食いが楽しめるかも!


 シュッと誘い上げてしばらく待つと、ズンと竿が大きく曲がる。リールを巻き始めると力強い引きが伝わって、海面には30センチ級のアジ。
 今夏は40日以上も猛暑日が続き、陸上も海中もバテバテ状態。水温も25度を超え、ナギ続きの海は潮も澄んでいる。これを嫌って食い渋る魚が多い中、活発にエサを追っているのが片貝のハナダイ。
 当初はサバの猛攻に悩まされたようだが、それも落ち着き、大アジ交じりで好調だ。
 
 8月31日、釣友の佐藤氏を誘って九十九里片貝港の二三(ふみ)丸へ出かけてみた。
 3時半に片貝港に到着すると、そこは濃霧の世界。港の入り口も分からない状態の中で、なんとか二三丸を見つけると、すでに2〜3台の車が停車していた。
 集合時間の4時には小倉忠船長が到着し、全員が道具の準備をする。
 同行の佐藤氏が左トモ、私は胴の間に並んで座り、6名を乗せた船は定刻の4時半に出船。
 船長の狙うポイントは航程約40分の四し天て木き根ね。海上はベタナギで霧も晴れ始め、猛暑を予感させる。
 本日の仕掛けはカラーバリ主体。出船前に船長から、
 「潮が澄んでいるので、今はウイリーよりカラーバリにオキアミを付けたほうがいいですよ」とアドバイスをいただいた。
 船長は慎重にポイント上を旋回し、反応を探して投入合図を出した。
 「水深は28メートル。底から20メートル前後まで誘って」とアナウンス。
 私を除いた5名が一斉に仕掛けを投入すると、左舷ミヨシの岩瀬氏に早くもアタリ。
 「アジだね」
 強い引きを楽しみながら取り込んだのは30センチ級。
 船中でもアジに交じって手のひらクラスのハナダイも顔を出した。
 右舷も大アジが連発、時どきサバやソウダガツオが掛かって海面を疾走する。
 その中で岩崎氏の竿が大きく曲がり、時折勢いよく道糸を引き出されていた。
 「ヒラメだね!」と岩崎さん。聞けば氏は1週間前にもハナダイ仕掛けで6.5キロの大ビラメを釣っているという。
 船長の大ダモに収まったのは予想どおり3.5キロのビラメ。9月1日の解禁を待ちきれなかったのだろうか?
 ヒラメ登場後も大アジは順調に釣れ、佐藤氏はハナダイとの3点掛けを披露。船中でもアジの一荷や小型だがハナダイの一荷半も見られた。
 撮影に追われていると船長から、
 「もうしばらくすると食わなくなるかも……仕掛けを入れると若干反応が逃げてしまう傾向です。宇田川さんもそろそろ竿を出したらどうですか!」とうれしいお言葉。
 さっそく自席に戻って、カラーバリの先バリにオキアミを付け、カゴにアミコマセを8分目ほど詰めて投入。
 指示どおりの底から誘い始めると、7メートル上で30センチ級のアジがアタった。続く投入では同型のアジが一荷。口切れによる海面バラシも多発したが、手のひらサイズのハナダイ交じりで活発にアタる。
 四天木根のアジは良型がそろっている。小さくても25センチで大型は40センチ近く。聞けば船宿記録は57センチというから油断はできない。
 ところがこの食いも船長の言葉どおり、ポツポツからポツリポツリに変わり、ついには何もアタらなくなってしまった。


 

 


 

 

Page1 ウイリーよりもカラーバリ
Page2 悔しいバラシを喫した…



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。