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[ヤリイカ&スルメイカ]
相模湾小田原早川港 平安丸

ヤリイカ本命場所が解禁 スルメ交じりでスタート

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フィッシングライター/山口 充
掲載号: 2010年11月1日号

まずは小田原沖から

 


ヤリイカは秋のイカの 代表格。今年も乗りを 楽しみましょう!


 船宿の釣り物がスルメイカからヤリイカに変わると、秋を実感するのがイカ釣りファン。相模湾小田原周辺では、小田原南沖のポイントが10月1日に解禁した。
 解禁当日に釣りができるのは本当に楽しみ、今回は小田原早川港の平安丸さんに伺うことになった。当日は小林秀夫船長と上乗りとして息子の義高さんが同船してくれる。
 今年から南沖の規則が変わり、開始と終了が30分早くなり、出船は午前6時半で納竿は13時半となる。
 宿の目の前にある港へ。左舷胴の間に釣り座を取り準備を開始。同船者の仕掛けを見ていると、ブランコ仕掛けと直結が半分ずつといった感じだ。
 ヤリイカと言えば通常ブランコ仕掛けだが、サバやスルメが多いようなら直結仕掛けが有利となる。このような状況は取材者にとっては大助かり、なぜならその日の傾向がつかみやすいからだ。
 石井さんと私はブランコ仕掛け6本ヅノの中にウキスッテを1本入れたタイプ。中オモリは10号のスタンダートなパターンで狙うことにした。
 
 午前6時に12名の釣り客を乗せて出船。港を出ると、小林船長がお清めの酒を海に流して安全を祈願する。
 解禁の小田原南沖に向かう前に15分ほど走った小田原沖140メートルダチからから様子を見る。
 着底したら素早く糸フケを取り、シャクリに入ると、どうやら波の影響と底ダチの変化があるのでラインがフケ過ぎるきらいがある。
 底から3メートルずつシャクリ上げ、穂先を真上の位置で一瞬止めてから水平位置まで落とし込む。こうして底から20メートルまでのタナまで誘い上げ再び底へ。
 この繰り返しのパターンで誘うが反応がない。何度か潮回りしたところで、「触ったけど……」と右舷ミヨシの草薙さん。反応はあるようだが、しっかりツノを抱くまでには至らないようだ。この状況ならブランコ仕掛けが有利だろう。すると右舷胴の間でヒット。「いたいた、よかった」とヤリイカが上がった。続いて右舷ミヨシの今野さん、私の隣にいた木村さんにもヤリイカが乗ってきた。ところが、さあこれからかと思ったところでサバが回遊し、釣りづらくなった。
 船中数杯のヤリイカを追加したところで小田原南沖に向かう。ポイントに着くとすでに数隻が集まっていた。
 水深は150メートル前後。1投目から石井さんと木村さんが乗せる。石井さんの竿を見ていると、強引にロッドを引き込もうという感じの引き。上がってきたのはやはりスルメイカ、木村さんはスルメイカの4点掛けだった。
 このとき、遅れて投入した私にも底付近でクンクンという乗り。慎重に巻いてくると、あと50メートルというところで大暴れ。水温の変化か明るさが急に変わる位置なのかもしれない。
 上がってきたのは胴長23センチのヤリイカ。着底後、すぐに誘い上げて再び底に着け、中オモリを利用して一瞬タルマせて、竿を激しくタタキ釣りのように動かしてから聞き上げたときに乗ってきた。
 このパターンで数杯をキャッチ。ただしバラシも相当多い感じで、墨が付いているハリスやツノが上がってきたり、巻き上げ中に「ブン」と伝わるバレた感触もかなりある。
 右舷でも単発的にヤリイカが上がるが、スルメイカのほうが多いようだ。各船もあっと言う間にスルメイカの沖干しがぶら下がる。


 

 


 

 

Page1 まずは小田原沖から
Page2 最後にチャンス到来



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